蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

​​鎌倉〜松山、青春18きっぷの旅 2018 ​(3日目)

05:10 帰路の旅始まる

4時40分起床。眠いが無理にでも起きないと以後全てが狂う。1日目の反省を生かし、一本早い始発で帰路に着く予定。

松山市駅前のカプセルを出て、松山駅まで。松山駅は町のセンターから外れていることが昨日よく分かった。松山市より道後側にはじゃぶじゃぶコンビニもあるのに、松山駅周辺は少ない。というか無い。駅近のコンビニは駅前から見えない。そして土産物も扱ってない。なにこの観光的疎外感。

その、駅から3分くらいのところにあるファミマでコーヒーとサンドイッチを購入。朝ごはんはこれで何とか。

駅に戻ると駅舎に併設されたコンビニが開き支度を。5時58分の列車に乗るのだが、6時営業開始か。その後の特急料金まで調べてみたりしていたら、平然と営業開始。ありがたく会社用に坊っちゃん団子(うつぼ屋)を購入。他、自宅用にポンジュースのグミ、プリッツ、昼にはぐれた時用にオニギリなど。

ついでに昨日ついに見つけられなかった安価な布カバン(トート)まで発見。コレだよ! コレが欲しかったんだよ! こういうのがなくて昨日はいちにち、コンビニ袋でうろつくことになったんだよ!

06:58 松山発 多度津行き始発乗車。

※写真は浅海で撮った。

駅で用を足し(行きはだいぶ苦労したし)、2番ホームから多度津行きに乗車。さらば松山。また長い電車のいちにちが始まるのだ。多度津には約4時間後到着予定。今回一番長い乗車区間となる。

発車してすぐに左手に海が。いいなぁ。次はゆっくり来て、この海とお付き合いしたい。

06:35 浅海(あさなみ)着

6時41分発車とのことで、トイレ使いたければ降りてねと車内放送が。ありがたく使わせていただく。チャンスあればとにかく行くのだ。

流しになぜかクワガタのご夫婦が。

07:20 今治着

知ってる? 今治。

娘からシキュウカネオクレと電報のような要請があり今治下車。本当はこの後の電車(地元行き最終)に乗るつもりだったので助かった。早起きは三文の得というが。

とはいえこの後は終電(まだ朝の7時過ぎだが)。行きの列車遅延連続を考えると、少し余裕が欲しい。

という口実で、兼ねてより検討だけしていた今治〜尾道のバス移動を実施することに。行きはあんまり海を見られなかったから。とか。

それにしても発車まで約1時間待ちである。やることがないので駅前をうろうろ。

今治はタオルと造船の街だが、タオルも造船も、作っているところは簡単には見られない。まだ朝だし。今治城が2km先にあるようだが、歩いて往復するには時間がない。

が。

はい、今治城ですよ。

駅前の雰囲気を見ても、金が動いている気配のする今治。やはりこの辺、車を借りて走ってみないとよく分からない。いつか、また。

08:25 今治発 福山行きしまなみライナー乗車

ちゃっかりビールを買い込んで乗車。電車も好きだがバスも好きだ。特に長距離走るやつ。距離なりの移動感のある乗り物が好きだ。旅の楽しみは移動にある。

09:02 大三島BS

バス、大正解。

島を次々に渡っている。空気が緩い。自然の力が強く、人はその隙間に生活しているように見える。蜜柑。蜜柑。

こんなところに暮らしたら、間違いなく船舶免許欲しくなるだろう。少なくとも、シーカヤックは買う。

島だから、村社会キツイのかな。年の半分くらい、こんなところで暮らせたらよさそうだな。

09:15 因島大橋着

ここでしまなみライナーから因島〜尾道間の路線に乗り換え。高速道路のSAで、土産物屋を見たり、トイレに行ったり。土産物屋にある蛸、レモン系のあれこれに涎。酒が欲しくなるつまみだらけだが、PAにつき酒は置いておらず。

表には橋のアンカーフレームやら、ケーブルの展示が。こちらもでかい。

09:50 因島大橋発 尾道行きバス乗車

乗ってすぐ寝落ちしてしまった。目覚めたら尾道手前。

10:18 尾道着

初尾道上陸。尾道といえば尾道ラーメンである。後は映画の街。駅前に2軒あるラーメン屋はともに準備中。46分発の電車に乗るつもりだったので、うまくいけば! と思っていたのだが空振り。

10:26 尾道発 岡山行き乗車

そして、バスが定刻で着いたために、うっかり1本前の電車に乗ることができた。最終的な到着時間は変わらないのだけれど、岡山での乗り換えに余裕があり安心。昼飯もそこでなにか食べられるかな。

ところで乗車したのはクハ115、トイレのある車両なんですけどねー。トイレ使用停止中とかで(涙)。岡山まで84分、保ちますことを。

11:48 岡山着

無事保ちました。会社からメールが来ていたので、まずメール対応から黙々と仕事してるうちに岡山到着。用を足してから、行きに見つけておいたうどん屋へ。普通だけど美味しい。炊き込みご飯がナイスです。

12:13 岡山発 相生行き乗車

黙々と作業、でした。

13:20 相生着

13:21 相生発 姫路行き

着いたホームの向かいに入って来た姫路行きにするっと乗車。

13:40 姫路着

ここでは時間があるので、まずトイレ。そしてセブンイレブンでアイスコーヒー。早起きしたこともあって、眠気がマックス。僕にはまだしなければならないことがあるんだ。

13:57 姫路発 長浜行き乗車

ここまで3両編成だの4両編成だのといった短い編成できていたのでホームに広がる人たちの幅に果てしない違和感。一気に12両編成です。3〜4倍になるわけでまぁビビる。都会すごい。

姫路からは明石、神戸、大阪、京都と、メジャーな関西圏を抜けて行くので、そら列車かて気合い入るわ(何弁)。

昨日見てきた美術展の簡単なレポートを会社にアップ。私費できた訳だがエクストリームセルフ出張を掲げる以上このくらいせんとならん。

ふと外を見ると明石の天文台が。これが明石の天文台か。アグリー。

14:52 尼崎

神戸、三宮、芦屋、尼崎、一歩一歩日常が近づいてくる。四国あたりから戻ってくると、姫路からこちらはもうみんな日常のバリみたいなものでがっちり繋がっているように感じられる。もう次は大阪。新幹線に乗ればハイボール8杯くらいの時間で地元についてしまう。

15:16 高槻

せっつとんだ。

ひらかなにされるとさっぱり分からないな。ざっつほんだ? 摂津富田、と書くらしい。漢字だと音に辿り着けなかった。あかん。

15:30 京都

京都の何がいいかというと、鴨川。人間関係の話色々聞いても、京都住んで見たいと思わせる。

16:04 近江八幡

この向こうは琵琶湖なのだなぁ。稲がここまで色づいているとは、やはり秋。日中えらい暑いけれど。

16:23 米原着

恐ろしいほど定刻に米原着。行きの混乱はなんだったんだ。朝だからか。

在来線ホーム井筒屋の駅そばは駅弁ともに終わりきっていた。接続が長いので改札を出て西口に降りて見ると、こちらにも井筒屋が絶賛営業中。やりよるな。

しかし今はそれほど腹減ってないのよね。コンビニで何か、と思ったけど、今度はコンビニがない。徹底している。

そこで上りホームの売店へ。セブンイレブンのキオスクで、冷蔵庫にサンドウィッチやら冷やし中華やら何やら、狭い中でぎっしり詰まってる。

ビールほか、冷やしうどんを購入。

17:00 米原発 豊橋行き新快速乗車

やることをやり尽くした。モバイルバッテリーも切れた。通信環境が風前のバルーン。

飲んで寝よう。意外に混んでる。みんなどこからきたんだろう(北陸ぽい)。

19:10 豊橋着

ちょい遅れ気味に豊橋着。接続3分、隣のホームへダッシュ。

19:13 豊橋発 浜松行き乗車

既に車内の席は埋まっており、今回初の立ちっぱで浜松へ。この間に『探偵小説のためのエチュード 水剋火』(古野まほろ/講談社ノベルス)読了。美人の変態ばかりが出てくる妄想系本格、ぞなもし。

19:46 浜松着

接続8分。既に隣のホームに入線している。たたたっと向かう。7、8割埋まっているベンチシート。ボックスなし。足を上げられるのはいつの日か(トオイメ)。

19:54 浜松着 静岡行き乗車

途中踏切事故発生し、すわ、また新幹線使用かともはや諦念モードの私であったが意外とさっさと復旧。肝心の踏切を通り過ぎるときチラッと見えたが踏切が途中からしなって垂れてる。折れているのではとのこと、しかも割とよくあると車掌談。

20:10 静岡着

またしても短時間乗り換え、しかも混んでいる。ここまでは仕事帰りの雰囲気が、俄然若者だらけに。静岡都会だ。イベントでもあったのだろうか。

20:14 静岡発 熱海行き乗車

混んでいるので数駅は立って進む夜の東海道線。おかしいな、予想ではもっと荒涼とした感じを想像していたのだが、みなさんどこまで帰られるのか。

古野まほろは読んじゃったので、電書で未読だったゆるキャン△を読み進める。どうということはないが面白い。ソロキャンいいな。家族が一緒だと妙に頑張ってしまう面があって、いまいち脱力できない最近のダメな私。

21:54 吉原付近

モバイルバッテリー切れてiPhoneが虫の息、iPadもどこまで保つか。持ってきた本も読みきって、電書もエンタメは読み終わって、あとはKPIの本しかないのだが、この時間から読みたくない。寝るか。

22:29 熱海着

静岡から乗車してきた者の多くが、そのまま東京方面を目指しているようだ。皆一斉にホームを移動して賑やか。ところが、発車時刻になっても東京行きの終電が来ない。ようやく流れた放送で、茅ヶ崎付近での人身事故のためにダイヤが乱れていると。

22:55 熱海発 東京行き乗車

発車時刻を5分から10分過ぎて電車が入ってきた。ホームには雨が降っている。先頭車両でボックスを確保。ようやく夕飯。米原で買った冷やしうどんを今更すする。

大船から後のこと

さて、2週間ばかり経って、書いている。

大船で、うっかり寝過ごして東京方面へという流れを恐れていたが、無事下車できて、しばし待って横須賀線で鎌倉まで。降りたホームでお客さんにばったり会い、いま愛媛から帰ってきたんですよ〜と疲れ果てた会話を。よれよれですみません。24時を少し回っていたが、列車の遅れもあり、問題なく改札通過。まぁ何かあっても大船からは定期券があるので、大丈夫なんだけど。

更に自転車に乗って、24時30分ごろか、自宅着。学生の頃に北海道行きの長い乗車はやったが、思い返してもあれ以来やっていなかった長時間乗車であった。まだなんとかなるものだ。

しかし、関東から西方面は、乗り換えがタイトで辛い。次はあいだ一泊挟むなり、夜中の乗車をできる限りなくしたい。日が落ちると車窓からなにも見えなくなり、かなりつまらなくなる。それでも知らない土地ならばいいが、自宅へ向かう道は日常に戻る道で、実になんというか、辛かった。帰路については、途中から新幹線なり別ルート通るなりの財力をつけよう。

余ったきっぷは、ヤフオクで売るつもりが、手続きが面倒で先日金券屋に売ってしまった。約5千円。まぁ、戻らないよりはずっといい。でもできれば、5日使い切れる旅がしたい。当分はこんな長い列車旅はできないだろうけれど、チャンスは掴むもの。またいつか旅に出られるその時まで。目下頑張って働くのみ。

​​鎌倉〜松山、青春18きっぷの旅 2018 ​(2日目)

喫茶店がない

起床7時過ぎ。シャワーを浴びて、身支度。湯がふんだんに使えるのはいい。荷物を整理して、フロントに預けて(ブースが移動になるらしい)、8時頃街へ。

目に入った喫茶店でモーニングを、と思うが喫茶店がない。チェーンは嫌だなと思っていたので、地元の喫茶店を探すが、目に入らない。場所がいかんのか、人が集まるところへ行こうと大街道までぶらぶら歩いたが、チェーンか、横文字の大きなカフェしかない。

僕が入りたいのは、喫茶店なのだが。観光地でなくて、愛媛大学のある方へ行ってみればよかったか。

明日は早朝にたつので、モーニングのチャンスはない。松山の謎そのいちは喫茶店である。

仕方なくサンマルクに入る。コーヒーと、卵のホットサンド。

さてこの後は松山城の足元を抜けて愛媛県美術館へ。

文学の街

松山は文学の街という触れ込みだが、要は漱石と子規。強い。漱石は札にもなった。街を歩くと至る所で漱石と子規に出会う。真賀田四季はいない、基本は子規だ。句碑がいたるところにある。漱石もまた、漱石〇〇の地、といった碑で紹介されている。ついでにサイネージにもなっている。

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愛媛県美術館

大街道まで行ってしまったため、宿方向へ少し戻るような感じで、東側の愛媛県庁の脇から城山公園へ入る。広々と芝生が広がっていて気持ちがいい。正面南側に美術館が見える。1階の正面口を入ってすぐのカウンターで尋ねると、2階に登ったところに展示会の受付があると。ゆったりした階段で2階へ。

受付の正面と左脇に物販コーナーが設けられていて、正面側にズラッと漱石の関係書籍が並ぶ。岩波書店、展示に協力しているだけあって強い。その朝、二文字の文学作品は強い作品が多いという話をSNSでしており、「明暗」の話も出ていたので、帰りに買っていこうかと思ったのだが、どうせ帰り道に読むところまでたどり着くまいとスルー(大誤算で、持参した書籍を読み尽くして翌日呆然とすることになる)。

受付で、宿でもらった割引券を出して料金を支払い、中へ。

まずは梅佳代による「坊っちゃんたち」。暖簾風に大伸ばしした写真が中央に、ぐるりも大きな作品が並ぶ。「住田の温泉」こと道後温泉を舞台に、地元の少年たちを坊っちゃん(たち)に見立てた作品群は、梅佳代らしい抜群な表情の捕まえ方をしていて、涙が出るほど素晴らしい。機材がどうのと私費を突っ込む人生を送ってきているが、写真の本質はそこじゃないよなと殴られたような気分。

続けて浅田政志の「坊っちゃんアイ2018」。「坊っちゃん」ゆかりの土地や建物などを撮り下ろしているが、例えばターナー島には倶利伽羅紋紋なマドンナ♂が座していて、少しずつズラしてきて笑いを取る。道後温泉全景を収めた青い写真が良い。

坊っちゃん文字組112年

しかし本展示の肝は、ブックデザイナー祖父江慎による「坊っちゃん文字組112年」に尽きる。氏の膨大な「坊っちゃん」本のコレクションを傍らに、「トラブルの多い第七章」を中心にして、112年間の「坊っちゃん」本の変遷をひたすらに見せる。

文字組といっても、版面設計(どの書体で、どの大きさで、どんな字詰行間行数で、それを頁のどの位置に配置するか)だけでなく、誤字脱字読み違い、ルビの再現方法、ルビを付けるルール(戦後GHQの指導のもとルビを極力付けないという時期があったりした)、などなど、オリジナルの原稿が以下に再現されないかをあからさまに示す。

112年間の間の技術変化は激しく、組版で言えば、活字、写真植字(写植)、CTS(DTP以前のコンピュータ組版)、DTPと変化し、書体も次々に時代と技術に応じた書体が現れ、また、トレンドが生まれる様を見ることができる。

印刷も同様、活版印刷からオフセット印刷、そして無版印刷(インクジェットやトナー式のデジタル印刷)、更には電子書籍や特殊印刷(風呂で読める本など)へ。

製本・装丁の変化は祖父江慎コレクションで追うことができる。例えば同時期に同じ版元から様々なサイズ、製本、装丁で刊行された例などが見られるが、初期の素朴な装丁から、商品パッケージとして煮詰まっていくさまを追うのも楽しい。

さらにはそうしたメディアの極北として、展示終盤に見られる、一枚の紙に「坊っちゃん」全文を印刷したペーパーや、その対極にある、史上最大サイズの「部屋本」*1まで、もはや本とは呼び難い、メディアに収められた「坊っちゃん」がたどり着いてしまった果ても見ることができる。

この企画だけで、費やした時間、2時間以上。

活版時代、まだスキャナや写真製版が生まれる前であるにもかかわらず、なぜか同じ版面で柱とノンブルだけが違う兄弟本*2、同じく活版時代の文庫で、ある版だけ右頁の活字が異なっているもの(紙型に事故でもあったか)など、印刷屋として冷や汗が出るようなサンプルもあった。

「坊っちゃん」の組版112年といいつつ、ここで展示されているのは日本の近代出版文化の変遷そのものなのだ。

技術だけでなく、文化、言葉、商業の変化、すべてが含まれており、長い長い展示をじっくり見ているうちにめまいがしてくる。完全に祖父江慎にあてられる。よく文学館系の展示であるような、ガワの展示ではないのだ。日本の近代から現代への流れが詰まっているのだ…。

ということで、力尽きた。

祖父江慎の展示の後の、三沢厚彦の展示は、ほぼ素通りしてしまった。前段のインパクトが強すぎる。かろうじて、漱石が松山にいた当時の新聞などは見てきたが、それももう疲れてしまって、うつろだった。図録が欲しい、そう思ったが、なんと作られていなかった。祖父江さんのこの展示、この研究は、絶対本にするべきだと思うのですが、いかがですか、岩波書店様。

写真及び、昼食以降については、追ってアップの予定。

*1:道後にある温泉宿「道後舘」に設えられた、部屋の内面全面を埋めて「坊っちゃん」のテキストを展開したもの。どう見ても耳なし芳一のアレ。祖父江さんによるもの。

*2:岩波書店の版面をベースに2社から刊行されている。紙型から鋳起こした鉛版の全ページ、柱とノンブルを象嵌したのか?

​​鎌倉〜松山、青春18きっぷの旅 2018 ​(1日目)

エクストリームセルフ出張始まる

愛媛県美術館で開催中の、祖父江慎さんディレクション「坊っちゃん展―祖父江慎・梅佳代・浅田政志・三沢厚彦」。お仕事の絡みもあって是非見ておきたい! でも遠い! 世間的には不況ってことになっている折、会社は出してくれない!

と思っていたけれど、調べてみたら青春18きっぷ1枚で地元始発でぎりぎり到達できることが分かり、費用も往復とカプセル2泊でも1万円しないんじゃね?(飲み代除く)と思い立ってしまいました。いい日旅立つのは日本の伝統。

乗り換え10分以内のオペレーションタイトロープな感じではあるけど、いちにちの到達可能限界の一つである松山まで、もと乗り鉄の血も騒ぐし、ちょっとエクストリームセルフ出張、行ってきます。

04:30 起床

​​4時に目覚ましをかけていたのだが、スヌーズしたまま寝こけていた。飛び起きて自転車で駅に向かう。途中、セブンイレブンでチキンカツサンド、缶コーヒー、明治ザ・チョコレートコンフォートビターを買い込む。朝食か、何かになる見込み。

​​04:57 鎌倉始発 東京行き乗車

05:04 大船着

​​少し時間があるのでトイレ。自販機でFrom AQUA 甘夏みかん購入。昨夜の酒のせいかスルスルと飲める水分が欲しい。

​​05:10 大船発 熱海行き乗車

​​茅ヶ崎付近で朝日が昇ってくる。そして国府津あたりで寝落ち。小田原の後の風景が楽しみだったはずが、気がつけば熱海目前に。

06:16 熱海着

​​下車して駅前ファミリーマートで酒、助六寿司、水購入。日本盛の日本酒小容量シリーズ、金属容器のひねるキャップが付いたタイプで非常に良い。

ファミマのすぐ横にあるマクドナルドは開店6時30分とのことで、待機列が。改札の外すぐにある足湯につかりたかったのだけど、残念ながら清掃中でパス。

06:49 熱海発 浜松行き乗車

​​入線の寸前にわらわらとホームに人があふれ、電車は一瞬で満席に。2分遅れで発車。折り返しの電車遅延のためとのこと。

​​沼津直前でおめかしした小学生高学年とみられる女子4名、プール支度をして乗り込んで来る。あらかわいい。

​​少々尿意があり、212系オンリーでの運行かと緊張したが313+212の運行とのことで安心する。

参考: ​​http://tokaido-unyo-shizuoka.com/unyo/2018haru.holidays1.html

​​吉原付近で、ザ・富士山という感じにたなびく雲を身にまとった富士山現る。プレゼンス凄い。

09:26 浜松着、8分遅れ

信号待ちなどで遅れた模様だが、この辺りから風向き怪しくなってくる。区間が長いとこの手のトラブルがあるものか。

09:30 浜松発 豊橋行き乗車

乗り継ぎのため7分遅れでの発車。次の乗り換えは豊橋で、乗り換え間隔は6分。この大垣行きに乗れないのは痛い。さてどうなるか。

10:03 豊橋着

接続対応ありとのことで慌ただしくホーム向かいの新快速に飛び乗る。写真撮り忘れる。

10:05 豊橋発 大垣行き乗車

​​豊橋の着発は正確なところは不明だけれど、接続調整がされて無事大垣へ向かう。ムーンライト一晩分をこれでこなすことになるのか。

周りの風景、地名がもう全く分からない。鈍行はやっぱり面白いな。過去北海道へ青春18きっぷで通っていた頃は、ある辺りからものすごくアウェイ感が出たものだが、東海道線はそれが薄い。何故かな。単に歳をとっただけなのかも。

走り出して30分程度で睡魔に襲われ、ダウン。

11:34 大垣着

​​ ​​かつての大垣行き鈍行、現ムーンライトの終着駅だったりとメジャーなくせに何もないと噂の大垣駅、本当に何もない。駅そばすらない。トイレに寄って乗車。何気に発車時間を過ぎても動かない。「運転士がお客様対応を行なっているため」とのことで7分遅れで発車。全く飽きさせない。米原での接続は3分なのだが、吸収されるのであろうか。

11:47 大垣発 米原行き乗車

12:20 米原発 姫路行き、乗車不能

はい乗れませんでしたー。

接続対応ありませんでしたー。

次の接続は12:50の姫路行き新快速なのだが、松山へは到達できない。行けるところまで行って歩くか、という距離でもないし、ここは京都あたりで泊まって明日朝から向かうか、意地でも進むか。

今夜の宿は12時以降のキャンセルで全額持っていかれるし、プラスいちにち分の青春18きっぷ消費。ならば涙を飲んで新幹線乗った方が安い。

ということでリカバリーを目指す。

お客様へどんな対応をしていたのか、つまらないクレームだったら許せないんだからっ(ハンカチを噛みしめる)。

12:52 米原発 新大阪行き 新幹線ひかり509号乗車

はい、大人力。

そんなものがないから18きっぷ使ってんですけどね。新大阪で元のルートに追いつきます。

わー、新幹線はやーい。

おかげさまで売店にも寄れて、焼き鯖寿司買ってビール買って、ブログ書きながら快適な新幹線の旅を堪能。

13:26 新大阪着

12:20発の新快速が頑張ってる間に、電車待ってビール飲んで日本酒飲んで焼き鯖食ってそれでもまだ10分余裕で新大阪着。金があれば大抵のことはなんとかなるんやで。ないけどな。

13:39 新大阪発 姫路行き新快速乗車

追いついた。

ところで昨夜、書泉グランデで宮澤伊織さんの新刊を発見して持ってきたんだけど、午前中で読み終わってしまった。

いま如何に百合を新しい形で読ませるかということで裏世界シリーズがあったりする氏だけど、こちらはもっとガチに百合色を押し出してきた。

とはいえ氏のことで一筋縄ではいかず、夢の世界で世界を救うという世界設定ゆえの添い寝。すぐ寝ちゃうので、それ以上は無し。あとは裏世界シリーズにも共通する異なる存在をぶち込んできて、全体に軽いノリなのに所々で怪談ノリにひやっとさせられてこの季節向けの商品かと。どうも東京創元社な印象が拭えずにいるのだけど、早川書房さんからの刊行です。是非。

そいねドリーマー

そいねドリーマー

14:47 姫路着

定刻だよ。

当たり前なんだけど、泣ける。姫路駅は駅そば、吉牛、本屋、セブンイレブンなどが揃う充実した駅で、到着が2時間ずれていれば食事をしたのだが、惜しい。

吉牛でうな丼を夕飯に買っておくか悩みつつ、書店冷やかしてトイレに寄って、姫路駅にお別れ。

15:03 姫路発 播州赤穂行き乗車

ギリギリになってしまって電車の写真がない。大阪あたりから睡魔に襲われてひたすら寝ており、まだまだ眠くてぼんやりしている。

車窓の風景が相当のんびりしたものになり、車内の言葉が知らないイントネーションになった。駅名も全くわからない。

15:23 相生着

定刻だよ(涙)。

ホームの向かいに止まっている山陽本線岡山行きに乗り換え。

15:30 相生発 岡山行き乗車

定刻着に涙したのも束の間、空いてるのにドアにカバンの紐を挟まったとかで5分遅れで出発。岡山からはマリンライナー47号に接続11分。なんとかなるか。予約もしているので、ここは外せない。頼む!

さて、一冊読んじゃったので予備に持ってきた再読本、『探偵小説のためのエチュード「水剋火」』(古野まほろ、講談社ノベルス)を引っ張り出した。伊予絡みで選んだぞなぞな本。

探偵小説のためのエチュード 「水剋火」 (講談社ノベルス)

探偵小説のためのエチュード 「水剋火」 (講談社ノベルス)

16:31 岡山着

流石のターミナルで駅がでかい。大きな土産物屋でまずはママカリ寿司と、地ビールを確保。そのままゆるゆると6番線へ。

16:44 岡山発 高松行きマリンライナー47号乗車

定刻から少し遅れて岡山発。だんだん遅れるのが当たり前に思えてきた。本を読むか、飯を食うか、寝るか、仕事するかしかない座りっぱなしの漂流の身であるが、仕事は全くする気にならんので放置。眠気と薄い酔いで無理。

吉備とか、時々知った地名が聞こえる。きびだんごというのは、黍でなくて吉備だったのか。桃太郎の世界をキリキリとライナーで進む。家を出て12時間以上、電車に乗り始めてちょうど12時間くらいだけど全然飽きない。

ところで岡山駅で買ったマスカットピルス(宮下酒造)、本当にマスカット風味で開けてから驚く。しかも違和感ないぞ、美味い。

17:21 坂出着

人生初四国上陸、まずはうどん県。改札外のセブンイレブンにうどんぴっぴが売っている。が、気づくのが遅くチーズ味のカリカリコーンとエビス、角ハイボールを買ってホームへ戻る。やたらと浴衣姿の可愛い女子が多い。ググってみると、まるがめ婆娑羅まつり2018花火大会とのこと。なるほど。

17:32 坂出発 観音寺行きサンポート南風リレー号乗車

2両編成の愛らしい電車にライドン。地元走ってるのも2両か4両でなんか馴染む。

電車は混み気味、と思えたが、意外と椅子が空いてる。そうか、お祭りある丸亀は次の駅なのだ。缶ビール持って乗ってくる男子はじめ、祭りの期待感がいいですな。

その祭りのためか、丸亀通過時点で3分程度の遅れ。まぁ多分この先ではもう問題あるまい。サンシェードが軒並み降ろされていて車外が見えず寂しい。

とか言ってるうちに多度津到着。ここはICカードが使える最後の駅とかで、この先観音寺までアナログ切符での対応になる様子。佳き哉。

しかし、行き違いの列車7分遅れとかで、さらに遅延。観音寺では21分の接続でまだ余裕。車内空いたのでエビスを開けてさらに乗りクズが加速。

18:07 海岸寺発

さらにお隣の駅海岸寺でも、行き違いの電車待ちで止まる。トータルで9分遅れ。しかしもうこちらも気持ちがぞなもし〜してきており、なんでもいいような気分になっている。

ようやく発車して、一瞬瀬戸内海が。夕陽さす多島海、チルアウト感がヤバい(語彙)。イビザいらないから、ここでイベントやりたい。

ついでながらダラダラ読んでいる再読本から四葉のクローバーが。内容と全く似合わない止めて乙女のロマンチック感、ぞなもし。

18:31 本山発

本山では、遅れとります上り線との…。次は乗換駅の観音寺。単線だもんなー。仕方ない。空が美しく柔らかに焼けて夜が近づく。

18:34 観音寺着

6分遅れで観音寺着。浴衣を着たちびっこや女子が入れ違いに降りた電車に乗っていく。上りになるのだ。皆祭りか。

駅舎を出てトイレ、土産物屋を覗く。カマボコ類が美味そうだが、先送りに。

18:55 観音寺発 伊予西条行き乗車

遅れていた松山行きの特急しおかぜを待って5分遅れての出発。

ここから伊予西条まで75分、そして乗り換えてからが124分と、まだ山は続く。四国広い。そして列車がついに一両編成に。一両でも編成と言うのだろうか。

ところで伊予西条でトイレに行くことができるかどうか。その後2時間あるのだ。さて。

夕暮れ。単線ゆえにひと駅でのすれ違い待ち時間が長い。その代わり、この車両、ムッチャ飛ばす。横須賀線の体感比1.3倍。

20:17 伊予西条着

時計見ながらヤバいのではないかと思っていたがやはり遅れており、しかしこの地域で接続を見限って定刻で出ちゃうこともないだろうそうだろうと思っていたが、定刻5分遅れで列車がホームに入ると目の前に松山行きが。さすが。生活路線であるから人民を捨てたらもはや存続できまい。

20:18 伊予西条発 松山行き乗車

ようやくの本日最後の列車。ここから順調にいけば124分。接続ほぼ0分につき列車の写真はなし。またしても一両にて、伊予の夜を走る単線の旅。わずかでも時間あればトイレに行っておきたかったのだけど、その望みは潰えた。

まだ20時過ぎなのに、すでに松山行きとしては最終。窓外は漆黒にポツポツと灯りが見える程度。東京というか、東京圏即ち東京から西は箱根の山にぶつかるまで、緩く間引かれながらもダラダラと続くトウキョウに暮らしていると、それが日本だと思ってしまう傾向があるが、そんなものは日本の共同幻想みたいなもんで、実際はこの漆黒の方がむしろ日本の大部分なんだよなとかぼんやり考える。

そしてそれよりもカバンの中のハイボールの開け時が難しい。膀胱との相談次第だな。うむ。

20:51 壬生川駅発

遅れている特急の接続待ちとのことで、壬生川駅で10分以上停車することに。その間、駆け込みで乗車する人2名。よかったねぇ。これ逃してたらそのあとどうするのかしら。

と、調べてみたら、今治までは、1時間後、2時間後くらいにまだ便あり。松山までは特急のみだがなんとまだ後6本。最後のは24時過ぎとかで、なにこれ今治で降りて飲んでもなんとかなる←破滅思想。いやその前にそんな贅沢できるなら最初から青春18きっぷは使わないという話。併用も悪くないけれど。大人として。

22:30頃 松山着

最後の1時間が長かった、が、何はともあれ松山着。大きな駅だが、歴史的な温泉街とか、文学とか、いう割には駅前が不要にケバい。なんだこのラスベガス感は。

宿は駅前だと思い込んでいたが、伊予鉄松山市駅近くということで、ダラダラ歩く。暗い。暗いよ、何もないよ、鎌倉並みだよ、そうか、観光地だもんな。

宿にチェックインして、途中見かけたラーメン屋に戻るがすでに閉店、コンビニに寄って宿で食事。意図的にあまり制限しないいちにちだったが食べ過ぎた感。あと、水分大事。明日はもう少しちゃんとしよう(できるのか)。

ともかく、4時半からの移動は完了。夜中の移動は削られる。少し反省しつつ、帰路の検討をして就寝。

忙しい日々

2末から3月いっぱいがもうなんというかファンタスティックにビジーで気絶していたんじゃないかっていう勢いでもう4月も半ばです。 ひさびさに音楽もちょっと聴く気になってサンクラとかブラブラしながら風呂が空くのを待っている夕食後。

この間、すごくひさしぶりの出張があって大津へいって帰りに京都で銭湯につかったり、あっというまにやってきた春を追いかけて桜を撮ったりしていました。

Public bath, Kyoto

Kyoto

Hase, Kamakura

秋にあるイベントで配信をしたくて、HDMIをクリーンに出力できるカメラを求めてFUJIFILMのX-T2を手に入れたりもして、まだまだテストの途中です。このために機材をかなり売っぱらいました。

X-T2、当初は思っていたほどの画が出なくて悩みましたが、マウントアダプターを介して古いレンズを付けてみたらかなりいい感じでなるほどレンズだったか、という感じ。カメラは毎日持ち歩いていますが、軽いし機能的にも十分です。ソニーのα7シリーズよりもEVFの解像度はあるはずなのに、見えはα7IIの方が上なような気がします。

FUJIFILMといえばフィルムシュミレーションですが、露出を外すと後からのLightroomやPhotoshopでの修正にはすこし難があるように思います。APS-Cですので、やっぱりフルサイズほどのデータの余裕はないということなのだと思います。露出さえちゃんと来たらば、出て来る画は流石だなぁという感じ。Pro Neg Std.とClassic Chromeがいいですね。ETERNAにファームウェアアップデートで対応するという噂もあり、楽しみにしています。

アニメも年明けから好調にみてきましたが、2月中盤からストップ。よりもい、ゆるキャン△もまだ途中のまま。それでもうっかり見始めたPSYCHO-PASSが面白くてこっちは一気観してしまったり。

soundcloud.com

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昨夜、3名の退職者の送別会をはしごして終バス(深夜バス)もきわどい時間になっていて、そのままものすごく久しぶりに深夜のmograへ。店長がハウスをプレイしてしばし楽しんだ後、そのままスツールで爆睡。いい音で目が覚めたらばDJ WILDPARTY。やっぱり上手いなぁ。人を楽しませる天性を持ってますね。

朝ダンとホテルムーンサイドの絶妙なマッシュアップ流していて痺れました。公開からこんなに時間が経っているのに知らなかった。全然掘ってなかったんだなぁ。朝ダンといえばヒゲドライバーもカバーしてました。こちらも貼っておきます。

soundcloud.com

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NovelJam 2018参加作品一覧(とおまけ)

BCCKSさんにはNovelJam 2018作品のみをまとめたページがありますが、Amazonさんや楽天ブックスさんにはそれがなくて不便なのでまとめてみました。ついでに関連の情報をおまけとして末尾につけてます。

BCCKSさんでは立ち読みもできますので、気になった作品はちょっと読んでみるとよいでしょう(下の各作品紹介から辿ってください)。1作品は3千字以上〜1万字までのルールで書かれていますので、さくっと読めますよ。

なおこの後、3月26日に以下16点の売上数も加味したグランプリが発表される予定です。気に入った作品は是非買っていただくと、グランプリもより楽しめると思います。

NovelJam 2018は八王子の山中での開催でしたが、グランプリの授賞式は秋葉原にほど近いアーツ千代田3331で行われます。現在Peatixでチケット絶賛販売中です。

※各種ご要望に応えているうちに随分母屋が大きくなってしまったので、目次つけます。



NovelJamとは

「NovelJam」とは、「著者」と「編集者」と「デザイナー」がリアルに集まってチームを作り、ゼロから小説を書き上げ編集・校正して表紙を付け「本」にして販売までを行う『短期集中型の作品制作・販売企画』です。ジャムセッション(即興演奏)のように、参加者が互いに刺激を得ながらその場で作品を創り上げていきます。(NovelJam(ノベルジャム)|NPO法人日本独立作家同盟より)


作品一覧

DIYベイビー

チーム:A
著者:山田しいた
編集者:小野寺ひかり
デザイン:山家由希
受賞:米光一成賞
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bccks.jp

グッバイ、スプリング

チーム:A
著者:寧花
編集者:小野寺ひかり
デザイン:山家由希
ランディングページ:『グッバイ・スプリング』特設ページ
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REcycleKiDs

チーム:B
著者:ふくだりょうこ
編集者:野崎勝弘
デザイン:波野發作
ランディングページ:REcycleKiDs │ ふくだりょうこ(著)NovelJam2018参加 「リサイクルキッズ」 | REcycleKiDs┃ふくだりょうこ(著) NovelJam2018参加作品
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バカとバカンス

チーム:B
著者:天王丸景虎
編集者:野崎勝弘
デザイン:波野發作
受賞:優秀賞
ランディングページ:バカとバカンス │天王丸景虎(著)NovelJam2018 | バカとバカンス │天王丸景虎(著)NovelJam2018 優秀賞作品
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その話いつまでしてんだよ

チーム:C
著者:森山智仁
編集者:米田淳一
デザイン:杉浦昭太郎
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ひつじときいろい消しゴム

チーム:C
著者:根木 珠
編集者:米田淳一
デザイン:杉浦昭太郎
受賞:特別賞
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魔法少女リルリルリルリと俺の選択

チーム:D
著者:アンジェロ
編集者:萩原嘉博
デザイン:古海あいこ
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ユキとナギの冒険

チーム:D
著者:牧野楠葉
編集者:萩原嘉博
デザイン:古海あいこ
受賞:優勝賞
※以下R18指定あり
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https://bccks.jp/global/data/bccks/0015/3414/jacket_320.jpg
https://bccks.jp/bcck/153414bccks.jp

平成最後の逃避行

チーム:E
著者:藤崎いちか
編集者:和良拓馬
デザイン:藤沢チヒロ
受賞:新城カズマ賞
ランディングページ:藤崎いちか「平成最後の逃避行」
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怪獣アドレッセント

チーム:E
著者:腐ってもみかん
編集者:和良拓馬
デザイン:藤沢チヒロ
受賞:海猫沢めろん賞
ランディングページ:腐ってもみかん「怪獣アドレッセント」
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味噌汁とパン・オ・ショコラ

チーム:F
著者:渡鳥右子
編集者:谷口恵子
デザイン:w.okada
受賞:内藤みか賞
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舞勇傅(ぶゆうでん)

チーム:F
著者:冨士山絢々
編集者:谷口恵子
デザイン:w.okada
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僕は彼の肉になる

チーム:G
著者:金巻ともこ
編集者:ふじいそう
デザイン:澤 俊之
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ツイハイ

チーム:G
著者:渋澤 怜
編集者:ふじいそう
デザイン:澤 俊之
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オートマティック クリミナル

チーム:H
著者:高橋文樹
編集者:澁野義一
デザイン:嶋田佳奈子
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たそかれ時の女神たち

チーム:H
著者:飴乃ちはれ
編集者:澁野義一
デザイン:嶋田佳奈子
受賞:エブリスタ賞
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チーム編成

Aチーム
著者:山田しいた
著者:寧花
編集者:小野寺ひかり
デザイン:山家由希

Bチーム
著者:ふくだりょうこ
著者:天王丸景虎
編集者:野崎勝弘
デザイン:波野發作

Cチーム
著者:森山智仁
著者:根木 珠
編集者:米田淳一
デザイン:杉浦昭太郎

Dチーム
著者:アンジェロ
著者:牧野楠葉
編集者:萩原嘉博
デザイン:古海あいこ

Eチーム
著者:藤崎いちか
著者:腐ってもみかん
編集者:和良拓馬
デザイン:藤沢チヒロ

Fチーム
著者:渡鳥右子
著者:冨士山絢々
編集者:谷口恵子
デザイン:w.okada

Gチーム
著者:金巻ともこ
著者:渋澤 怜
編集者:ふじいそう
デザイン:澤 俊之

Hチーム
著者:高橋文樹
著者:飴乃ちはれ
編集者:澁野義一
デザイン:嶋田佳奈子


おまけ

NovelJam参加作品の読み方

NovelJam参加作品は、2018年2月20日現在、BCCKSAmazon楽天ブックス(Kobo)から配信されており、各書店の専用アプリ、端末、ブラウザなどで読むことが可能です。

AndroidやiOS用アプリ、デスクトップ用アプリなどもあるので、各電子書店のトップページ、またはそれぞれのOSのショップで探してみてくださいね。

また、BCCKSでは購入後にEPUBフォーマットのファイルをダウンロードすることも出来るので、それをiPhone(iBooks)、KindleやKoboといった専用端末で読むこともできますよ。KoboはEPUBを読めるので、ダウンロードしたEPUBファイルの拡張子を「.kepub.epub」にして端末に放り込むだけです。Kindleについては以下を参照ください。

qiita.com

NovelJamグランプリ受賞式

日時:2018年3月26日(月)19時~
会場:アーツ千代田 3331
住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14

NovelJam公式関係

NovelJam(ノベルジャム)|NPO法人日本独立作家同盟
NPO法人日本独立作家同盟
「NovelJam 2018」グランプリ授賞式&審査員トークセッション参加者募集! | Peatix
NovelJam (@NovelJam) | Twitter
#NovelJam - Twitter Search
#NovelJam2018 - Twitter Search
NovelJam×エブリスタ「裏 NovelJam 2018」オンラインコンテスト|無料小説ならエブリスタ

公式による各チーム情報とまとめ

NovelJam 2018 チーム&作品&SNSなど一覧★ - Google スプレッドシート
出版創作イベント「NovelJam 2018」初日の様子
出版創作イベント「NovelJam 2018」2日目の様子
出版創作イベント「NovelJam 2018」3日目の様子
出版創作イベント「NovelJam 2018」4日目、ではなく、翌日くらいまでの様子を審査員や観戦者などのつぶやきを中心にまとめてみた

参戦記

ふくだりょうこ(Bチーム・著者)
NovelJam参戦記① ~戦いは八王子で|ふくだりょうこ|note

波野發作(Bチーム・デザイン)
平成八王子事変*ストラタジャム2018*戦略レポート | 作品集 | 破滅派|オンライン文芸誌

森山智仁(Cチーム・著者)
NovelJam2018体験記【前編】 - それにしても語彙が欲しい
NovelJam2018体験記【後編】 - それにしても語彙が欲しい
シン・NovelJam2018体験記 - それにしても語彙が欲しい 『その話いつまでしてんだよ』改稿版を書きました - それにしても語彙が欲しい *パスフレーズはすべて小文字で入力のこと

根木 珠・森山智仁・米田淳一・杉浦昭太郎
BCCKS / ブックス - 『AFTER JAM+C 寝る勇気!』NovelJam2018 チームC著

杉浦昭太郎(Cチーム・デザイン)
小説創作にデザイナーが参加する事の意味について|sugiura.s|note

和良拓馬(Eチーム・編集者)
NovelJam2018御礼文|和良 拓馬|note
NovelJam2018回顧録 第1話|和良 拓馬|note
NovelJam2018回顧録 第2話|和良 拓馬|note

w.okada(Fチーム・デザイン) 味噌汁とパン・オ・ショコラ

渋澤 玲(Gチーム・著者)
小説を審査する事がいかに難しいか ~小説を書く2泊3日合宿「noveljam2018」受賞式レポ~|渋澤怜(ライヴができる小説家)|note

ふじいそう(Gチーム・編集者) NovelJam編集後記 – 藤井創 – Medium

澤 俊之(Gチーム・デザイン)
NovelJam2018回顧録① | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録② | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録③ | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録④ | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録⑤ | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録⑥『時系列としては二日目』 | Goriath Publishing
NovelJam2018回顧録⑦『アート』 | Goriath Publishing

高橋文樹(Hチーム・著者)
NovelJam 2018 参加リポート | 高橋文樹.com

Twitterまとめ

#NovelJam 2018のツイートをひたすら記録するTogetter vol.1 - Togetter
#NovelJam 2018 のツイートをひたすら記録するTogetter vol.2 - Togetter
【21世紀小説】「ツイハイ」感想まとめ - Togetter
【感動必至】「僕は彼の肉になる」感想まとめ - Togetter
飴乃ちはれはいかにして #NovelJam 2018に参戦し、『たそかれ時の女神たち』でエブリスタ賞受賞にいたったか(前日まで編) - Togetter
https://togetter.com/li/1200767;title

その他参加者関係

BACKSTORY feat. HATSUNE MIKU by テンパーP / Temper-P | Free Listening on SoundCloud

審査員関連

審査委員は何を考えてるのかNovelJam 2018|米光一成|note(後半有料)

ブログ他

ノベルジャム2018に行ってみた - CHANGE
NovelJam作品の感想文を勝手に書いていく - AFTER★SE7EN
「平成生まれ」とか「ゆとり」とかすぐ言う人が嫌いだ|渋澤怜(ライヴができる小説家)|note
NovelJamと役割の変化: かってに応援団
NovelJamの本売りについて考えたこと – Honkure
原稿用紙のルールも守れない人が面白い話を書けるはずがない - それにしても語彙が欲しい

関連小説・作品・宣伝

【NovenightJamanight】フラウンダー・ウィズ・デイス | 小説 | 破滅派|オンライン文芸誌
スーパーフラット・パンデミックス|無料小説ならエブリスタ
「ツイハイ」横組み版:【全文無料】『ツイハイ』【Twitter小説】|渋澤怜(ライヴができる小説家)|note(全文公開されてるけど、面白かったらBCCKSなりでぽちって欲しい)
REcycleKiDsにまさかの続編、無料公開中:BCCKS / ブックス - 『REcycleKiDs 2』ふくだりょうこ著
Eチームポータルサイト:https://uwabamic.wixsite.com/nj2018-team-e:tile


「祭りのあと」吉田拓郎カバー

感想など

NovelJam 2018 全作品を読んでみた(のんびり更新中) | かきっと!
【Twitter小説】「社会のご機嫌取り」をやめたい【ツイハイ】|黒田麻優子/黒田冥柯|note

マスコミ関係

(活字の海で)即興で小説創作、電子書籍に 自己出版の書き手育てる :日本経済新聞

非公式関連イベント

カレージャム
Twitterハッシュタグ #カレージャム #CurryJam

NovelJam ブラボーナイト
NovelJam ブラボーナイト | Peatix

For memories of CurryJam 2018 - 蝸牛日記(Pseudomenos版)

For memories of CurryJam 2018

2018年2月10日(土)から12日(月)にかけて行われた小説書きのハッカソン、NovelJam 2018の裏イベントとして、突如Twitterで始まったカレージャム。概念上のカレーを追い求め共有し合うオンラインでのカレージャムに、4500万人のTwitterユーザが湧いた。

かどうかは知らないが、このハッシュタグ #カレージャム で共有されたNovelJamインスパイア系ファンイベントは、NovelJamをオンラインで追いかけて物足りない思いをしていた私のハートと胃袋をガッチリと掴んだ。

そこから始まる快進撃。ツイートを羅列してもいいが、ここはカレージャムのために撮った写真を時系列順に並べてみる。見よ、これが私のカレージャムだ。

Curry as a concept (Ishikari style Japanese stew)
カレージャムのハッシュタグを見た時、私は石狩鍋を作っていた

Curry UDON (curry soup noodle)
NovelJam / カレージャム2日目の昼は残り物のカレーでカレーうどんを作る

A knife and a piece of garlic, on the beginning of CurryJam 2nd day
その夜、ジャムセッションは本格化する

Starter spices
スタータースパイスを温め始める

A onion and a knife
玉ねぎも大切だ

Cooking the conceptual curry food
玉ねぎを炒める。カルダモンを忘れていたので遅ればせながら投入、他のスパイスも炒める

MORI NO MEAT SAUCE to be curry
そこからの母校食堂のミートソースである。四半世紀ぶりでは…。原料はトマトとひき肉つまりカレー

Curry and Meat sauce pasta
完成。カレーとミートソース、スパゲティのジャムセッション

GACHI Curry
3日目の昼。もちろんカレーを食べに行く。エチオピア、40倍チキンカレー

"A fool and vacation" (バカとバカンス)
NovelJamの成果物が配信開始。早速全作品購入してKoboへいれる

ユキとナギの冒険 "An adventure of Yuki and Nagi" on Kobo
外出先からの帰路、花椒グリーンピースすなわちカレーとビールを肴にNovelJam作品を読みながら帰宅

worming up spices for a conceptual curry
帰宅して夜のジャムセッションが始まる

frying onion
スパイスからの玉ねぎ

frying onion and pork meat
肉投入

soon done to be conceptual curry
よく炒め、生姜を投入

Conceptual curry and Kobo with LEMON-SOUR
完成。概念としてのカレーと味噌汁

CURRYMEN (curry noodle)
4日目、カレージャム後夜祭発生

a conceptual curry dish
その後も概念としてのカレーから逃れられない

Coffee and Curry
#写真を整理していると、カレージャム勃発前週に私はすでにジャムセッションを開始していたことが判明した

この間、沢山の(概念としての)カレーが生まれ、消費されていった。カレーに栄えあれ。そしてカレージャムを生み出した天才へ感謝を。

そしてまた来年、もしかしたら、タイムラインでJAMしましょう。


NovelJam公式サイト:http://www.noveljam.org

カレージャム:

NovelJam 2018傍観記

NovelJam 2018初日

2月10日、小説のハッカソン「NovelJam 2018」が始まった。NovelJamは昨年初めて開催され好評を得て、今年も再度開かれたセルフパブリッシャーのお祭りだ。八王子の山中にある大学セミナーハウスが会場で、コンクリ造のこの建物群はそのまま館ものの舞台にしか見えず、事前から話題を集めていた。

今年のNovelJamは8チーム計32名が3日間で執筆から電子書籍の作成までを行う。1チームは作家2名、編集者1名、デザイナー1名にて作られる。作家と編集者のマッチングについては当日まで伏せられていたが、編集者からプレゼンを行った後に「編集者への投票を行い、そのあとマッチングしなかった方でくじ引きする方式」(合コン方式との評あり)が採用された。チーム分けについては公式のtwitterが報じている

お題発表

執筆にあたっては運営からお題が提示され、そのお題を盛り込んだ作品作りが課せられるしくみだ。理事長渾身のパフォーマンスと共に発表されたお題は「平成」。そのままでも、意訳でも、平と成にばらしてもいい。昨年のお題は「破」で、いかにもスタートアップなイベントのフレッシュネスに溢れていたが、今年は完全に想定外だった。カタカナの付け入る隙もない。そして鷹野さんそれ今の若者にはわからないよ多分。

三木一馬氏講演

夕方に予定されていた講演の講師である(株)ストレートエッジ代表、とあるラノベの神編集者である三木一馬氏さんがすこし早く到着されたようで、繰り上げて講演が始まった。これは贅沢なことにニコ生でフル配信されている。

  • 「読者は平成には興味はないだろうが、平成のキスには興味をもつかもしれない」
  • 「1秒で作品を紹介するログラインを決めたい」
    (TVアニメ版「エロマンガ先生」は紗霧をひたすら可愛く見せることを決め、製作上迷ったらばそれに従った)

などなど、お題に即したアドバイスを含めて豊富な経験に基づく実用的な話が続く。業界の頂点からノウハウを交えた神の声が降ってくるのだから、チームを作ってこれから作品を起こしていこうという一同にとってはある種の呪文なのではないかと放送を聴きながら心配になって飯が旨い。

夕食〜カレージャム

NovelJam 2018開催中、3食が運営から提供される。夕飯はポークチャップか。プラスティックの五角形のトレイ、御飯と味噌汁にメインに小皿と、学食や社食を思い出させる配膳が妙に好感を呼ぶ。ひじきがよい。

なおこのころtwitterのタイムラインにハッシュタグ #カレージャム が流れていることに気がつく。おお、なんだそれ。

唐突にランディングページ出来ましたとのツイートが目に入った。

リンクを辿るとカレーが全く登場しないおしゃれなランディングページが現れる。カレーを作って公開しあうやつか。NovelJam応援のための勝手企画のようだ。頗る面白そうだ。

隙間社さん他が早速カレーを作り始めている。ろす氏は夕食用に作っていたカオマンガイの他にバターチキンカレーを作り始めた。すごく美味しそうで昂る。

カレーは概念でもいいのだ、いっそなんでもいい。ハッシュタグさえいっしょであれば、というような追加ポストがあり、昨年のNovelJamで大活躍したイラストレーターの松野さんが、次々におもしろカレージャムポストを投下し始めて笑いが止まらない。

こちらは昨年のNovelJamで藤沢チヒロ氏が担当した「輝家魔法的肉包子店」ネタか

セミナーハウス殺人事件シリーズ

私もちょっと便乗させてもらって、超久しぶりにnoteに一本書いた。メインの情報量が減った分、カレージャムの流れが俄然面白くなり、追い続けているうちに寝落ちする。我が家に流しのギター弾きは現れず1日目終了。

チェックポイント

さて、ちょっと時間を戻す。

NovelJamには上記のようにチェックポイントというシステムがある。進行の各段階で運営にその時点の進捗を報告しオープンにするのだ。執筆の遅れが小説書きのダイナミクスだとしたらば、チェックポイントは極めて合理的な緊箍児である。

チェックポイントにかかるタイムスケジュールは以下の通り。作品は2度のチェックを経て完成へと向かう。この間デザイナーもデザイン案を練り、最終段階では電子書籍として完成されてBCCKSにて公開されるという手順となる。

  • 1日目(2月10日)
    • 22:00 プロット提出(チェックポイント1)
  • 2日目(2月11日)
    • 15:00 初稿提出(チェックポイント2)
    • 18:00 初稿戻し提出(チェックポイント3)
    • 22:00 2稿提出(チェックポイント4)
    • 24:00 2稿戻し提出(チェックポイント5)
  • 3日目(2月12日)
    • 08:00 最終稿提出(チェックポイント6)

各稿はGoogleDriveに収められて公開されるので、誰でも確認出来る。プロットは以下に収められているので、覗いてみると面白い。

夜、(たぶん)我慢できず書いちゃった人たち

22時のチェックポイント後は、就寝したり、酒を飲み始めたり、ギターをもって流しに出かけたりとそれぞれの夜が更けていったようだが、著者枠外で参加して我慢できなくなったと推察される投稿がちらほらと見えた。

前回は編集枠で入っていたのに今回デザイナー枠で参加した波野發作氏はその日のうちに習作(?)を破滅派サイトにアップしている。また編集枠で参加しているハギヨシ氏も、著者へのプレッシャーとして夜のうちにエブリスタへ新作を投げつける。こうしてイベントは加熱しながら、無事翌朝を迎えた。館ものの事件は、どうしたというのだろう。今夜か。

波野發作氏の【NovenightJamanight】フラウンダー・ウィズ・デイス
ミステリ仕立てのこの作品、<ネタバレ>IMEに頼ると確認が難しい</ネタバレ>。

hametuha.com

ハギヨシ氏のスーパーフラット・パンデミック
r.estar.jp

おまけ、セルフパブリッシングについて

最後に誤解のないように書き添えると、セルフパブリッシングにプロ・アマの区別はない。昨年はまさかの大御所新城カズマ氏が参戦し、「大人気なく」(by 藤井太洋氏)最優秀賞をかっさらっていた。

ジャンルを問わず既存の出版は品切れ・絶版になる回転が年々高まり、売れる売れない以前に市場に作品が残らない。さらには市場たる書店も減少の一途を辿っており、読者が未知の作品に触れる機会自体が圧倒的に少なくなっている。

そこでKindle Direct Publishing等のサービスを利用したプロ作家による個人出版が注目を集めるようになった。詳しくは鈴木みそ氏『ナナのリテラシー』(エンターブレイン)あたりにあたってほしい。2018年2月11日現在、Kindle版1巻が無料で読める。これからの市場をどう作っていくかについては、プロもアマも無い。同じ舞台で戦える環境はすでにある。

NovelJamが画期的なのは作家が出版活動をすべて行うのでなく、編集とデザイナーという製作者を入れたことで、セルフパブリッシングの持つ弱みを克服しにかかっていることだ。書く作る売る、三拍子そろった藤井太洋氏のようなマルチタレントは稀で、餅は餅屋に任せた方が出版を考えると有利だろう。今年のNovelJamは後日NobelJam2018グランプリが予定されており、そこでは作品の内容だけでなく、販売部数も加味して審査されるという。

マーケティングまで視野に入れた活動が必要となるわけで、売りの戦略をチームで立てる必要が出てくる。売上については昨年米光一成賞をとった『スパアン』が他より高い値付をしてリターン率を上げたような戦略も見習う必要があるだろう。必要なものは書き続けられるエコシステムだ。作り売り、そこで得た反響と評価と売上を糧にまた先へ行くのだ。

なーんて。最後だけ嘘くさくなっちゃったけれど、やっぱり読まれないと、書いた甲斐がないよね。NovelJam 2018の作品販売が始まるのは明日の午後。観戦を楽しんだら、ぜひ買って読んでくれよな!

※傍観レポートを書くにあたり、NovelJamならびにカレージャムに参加されている方のツイートを紹介させていただきました。不快に思われた方は twitter @arith までご連絡下さいませ。削除いたします。