蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

鎌倉文学館訪問

かみさんが鎌倉文学館のチケットをもらったので、てくてく歩いて出かける。常設展に加えて、夏目漱石展をやっているとのこと。おなかがすいたので海岸通りから文学館に入る角にある、ジャックと豆の木というパン屋さん(小花寿司の脇)でパンを購入、店の脇のテラスで食す。文学館は結構な人でにぎわっていた。天気が悪くても休日の鎌倉は混みあう。常設展をのんびり見てから漱石展へ。あの妙にかわいい龍の文様の入った漱石御用達原稿用紙の版木や愛用の文机のレプリカ、もちろん生原稿に書や水彩画なども展示されている。子規の例の句、「柿食へば...」の2ヶ月前に漱石の読んだ句に「鐘つけば銀杏ちるなり建長寺」というのがあり、一瞬子規のパクリかと思って失礼をしてしまった。子規自ら推挙したというこの句が「柿」のベースになった様です。うーん、今風に言えばリミックス? 師弟愛? 常設展も久々に見たけれど、昔よりもこちらの知識がついているので楽しめる。生原稿に現れる作家の性格(藤村の原稿はそのまま版下にして刷れるのではないだろうかという完成度。いったい何度清書したんだろう)とか、美しい活版の本とか(組版に見習う点多し)、造本の良し悪しとか(えらい投げやりな装丁の函とかね)、もはや職業病か。かみさんは最近市史編纂の作業とかに少しだけ加わっていて、年表に妙な関心を寄せていて面白かった。関心ってそういう身近なところで養われているのだ。最後に庭を一回りして、退散。御成商店街の喫茶「陀陀舎(http://homepage2.nifty.com/dadaya/)」でお茶を飲んで帰宅。陀陀舎ではアールグレイを頼んだらば、中国茶風に入れてくれて大いに楽しめました。単価は高いが、十分にその価値あり。鎌倉にいらしたらぜひお立ち寄りを。
夕飯は昨日娘からリクエストのあったピザ。今日のトマトソースはおいしくできました。