蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

母のコンサート

辻堂にて母のオルガンコンサート。子供二人を連れて出かける。寒い。めちゃくちゃ寒い。ぶるぶる震えながら乗り換え乗り換え辻堂へ。開演10分前に着、家族だからと特別席を用意してくれていた。母のトークからスタートし、最初に音を聞いたときに何か物凄く感銘を受ける。小さい頃、散々聞いた音だが、おそらくそれが響いているのだと思う。涙目で最後まで。バッハ、ブラームス、アントン・ハイラー曲が演奏される。ハイラーの曲は初めて聞いたけれど、物凄くモダン。49年の作品ということで、母に言わせると分かりやすい曲を選んだとのことだった。いろいろな曲を聴いていて、やはりヨーロッパの音楽であることを強く実感。非常に論理的、言語的な音楽。楽器自体が非常に幅の広い音を出すこともあって、宇宙的な感じがする。ハイラーの曲はまた聴きたいなぁ。日本じゃ難しいかな。父と母の離婚とか、その後のトラブルとか、こうしてちゃんとした作品を聴くとなんとなく仕方が無かったか、と変な納得をしてしまった。結局、自分たちの生活とか感情とか傷は、こうしたところに集約されてきているんだなぁ。感慨深い。ううむ。
もっとも、当の母はあいかわらず宇宙は自分を中心に回っている人なので、よく言えば天真爛漫、悪く言えば自分が見えず、興奮しておられました。はい。