蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

うなずいてみたり、色々と

既に2時半近いので、もう寝なくてはなのだが、見てしまったものは今コメントしておかないときっともうしないのでコメントしておく。ところでコメントって言うと妙に批判的というか上から下への位置エネルギというか、まぁそういうものを感じるがあくまで言及ということですので大したものではない。敬愛する森博嗣のBlogからなのだが、こんなことを日々感じている。もっとも、こっちは印刷業者(どうも業者という言葉にまた階級的なものを自ら感じちゃうあたりが業界のありようを...以下略)なので、社内的な方針、という点での話なのだが、つまるところ印刷業界の目指すところ、徹底したローコスト低価格ハイスピードな牛丼屋的サービスか、十分なコスト+それなりの価格+それなりの時間なハイクオリティの製品かの、いずれかしかないはずなのだ。某大手二社が徹底した低価格化をはかった挙句追随して自爆していった同業者のどれだけいたことか。また、その低価格化に便乗して、質を据え置きに値段だけを叩いてきたカスタマのいかに多いことか。世間一般の波、流れと身を切り歯噛みしながらどれだけ値引きをしてきたことか、いまこそ立ち上がれ同士! 打ち砕け暗黒のシスどもを! 燃え上がれガンダム! 萌えろメカ娘! うをぅ! とハァハァしてしまうのだが、つまるところ伝統と質を売り物にしていた弊社もいまやここに書けないようなあれやあれな状態なのだ。年追うごとに下がる業績に社内の徹底した低コスト化をと馬鹿みたいに従業員を減らし賃金を削ってきた経営陣、そして当然の反動として起こる質とモチベーションの低下、弊社の目指す道は、仕事を減らしてでも高級高品質高価格帯を目指すその道ではなかったか。安い早い印刷業者ならばいくらでもいるのだ。そういった方向に進むならば、従業員なんて訴えられてでも今の3分の1以下に削るべきだし、難易度組版なんて受注してはいけないのだ。社名だって変えたほうがいい。過去のイメージを引きずってはいけないのだ。いっそ広告を刷り込んでアフィリエイトも導入して印刷はタダにすればいい。そこまでやってナンボだろう。
いや凄いな。悪口を書き始めると止まらないぞ(笑)<めずらしいが使ってみた。これ以上は身体に障るので寝よう。うちも分社を独立させて独自営業すればいいんだよなぁ...って、止めろってば。

出版社とのやり取りをしていて、よく出るのは、「値段を抑えたい」という言葉だ。営業的に、少しでも安くしたい、という気持ちはわからないでもないけれど、数十円、あるいは数百円下げるために、内容を削ったり、装丁をグレードダウンしたり、つまり、値段のために質を落とすことが多い。おそらく出版物がまだメジャだった頃の名残だろう。既に、小説をはじめ、ほとんどの出版物はマイナで趣味的な商品になっているのに、作り手の思考回路が古いままなのではないか。趣味分野であれば、値段を上げてでも凝ったものを目指すのが常識だ。たしかに、まだ何万、何千という数が売れているからマイナではない、という考えかもしれないけれど、何百万、何十万もは既に出ていないわけで、頭の切換えが必要だと僕は思う。漫画ももうマイナだから、早く本の値段を上げた方が良い。そのかわり、印刷をもっと上質にするべきだ。どうも、30年くらい昔の、高度成長期のノウハウに未だにしがみついているように見える。