蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

第80回アカデミ―賞 長編ドキュメンタリ―賞受賞作品テレビ版「米国“闇”へ」

NHKにて放映された「第80回アカデミ―賞 長編ドキュメンタリ―賞受賞作品テレビ版「米国“闇”へ」」を見る。
戦時のこととはいえ、どんどんと法の拡大解釈、独自解釈がなされ、いいようにいいようにと流れていくのが恐ろしい。拷問を加えた当事者たちの集団の論理もあったろうし、それを許しむしろ推奨した上層部、ひいては大統領のいけいけムードが恐い。
拷問によって得た証言にどのような信憑性を置くのか、そのダークスパイラルも恐ろしいが、それを止めずにむしろ加速していく様は、狂気としか思えない。莫大なコストをかけてアメリカが何を守ろうとしていたのか、もはやそれすら見えない。
このようなドキュメンタリーを作ることができるところに、アメリカの底力というか、良心を感じるが、いまそれが有効に機能しているのか、甚だ疑わしく思った。