蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

江ノ島まで

5時過ぎに起床して、江ノ島まで行ってきた。どこまで行こうか、当初は葉山にしようと思っていたのだが、天気もいいし、R134の海沿いを走りたくなり、素直に計画変更。
まだ朝も早く、昨日の冷え込みもあってか、結構外気が低い。家から表の道路までは鞠号*1を押していき、少し下ってからエンジンを始動。今日はチョークが必要だった。始動は軽く、ヘルメットをかぶっているとエンジン音が聞こえないほど。とにかく静かなのだ。いずれこの音に満足いかなくなったりするのかな。
朝早く暖機音が気になるので、アクセルを開けずそろそろと発進。岐れ路で剣道とぶつかってからちゃんと開けて走る。八幡宮前を左折して一路海へ。R134にぶつかる交差点の手前にGSがあるが、高いのでスルーして右折。左手に海を見ながら西を目指す。
初めての国道で、朝も早いのにそれなりの交通量がある。特に大型のトラックやらトランポやらが走っていて、なかなかスリリング。後ろを気にすると事故を起こしそうだから、とにかく気にせずにしっかり前を見て30km/h遵守にて進行。あっという間に稲村ガ崎の切り通しに差し掛かる。
稲村ガ崎の切り通しといえば、東から西を目指す場合、坂を上りきったところから開ける眺望が素晴らしい。特に眼前に現れる富士山は、切り通しが左右の視界をさえぎるために視野いっぱいに拡がってダイナミックかつ感動的だ。ただし、富士山の見え具合は天候に大分左右される。今日は見えるだろうかと期待しながら坂を越えていった。
切り通しの坂はたいした坂ではないが、それでもアクセルを開けてやらないと鞠号は苦しそうだ。よいこらせっと上りきったところで、切り通しを埋めるように富士山の姿が視野一杯に拡がった。晴れ渡った早朝、やや霞のかかった富士山は明け色に染まって大変に美しい。歓迎されるように七里ガ浜に下っていった。
少し先に信号があるのだが、そこでいったん歩道に逃げて、停車。稲村ガ崎と江ノ島・富士山を写真に収める。海岸に三脚を構えたカメラマンがいて、波にぬれた石の写真をしきりに撮っていた。朝の海岸を散歩するのもまた楽しそうだ。

朝焼けの稲村ガ崎


同じポイントから江ノ島と富士山を望む

再び鞠号にまたがって、再び進路を西へとる。七里ガ浜の海が、まだ低い朝日に照らされて文字通り七色に輝いている。今日はゴーグルをはめてきているのだが、これが偏光フィルタの処理をしてあり、余計に美しく見える。感動しながら走った。鎌倉高校前駅を過ぎ(湘南に青春を送るものはみな、鎌高前駅周辺には特別な感情を頂いているのではないだろうか)、腰越を越えるとすぐ漁港に折れる。
腰越漁港ではちゃんと水揚げがあり、時間を合わせていけば、鯵やシラスなど地元ならではの海産物を買うことができる。到着した時にはすでに6時を過ぎていて、今日これから釣りに向かう人たちが続々と集結しているところだった。天気もよいし、釣りが楽しい陽気だろう。

腰越港から富士山が見える

少しだけ鞠号を停めて、写真を撮り、すぐにその先に進む。江ノ島を越えた先に少し安いGSがあるので、そこで給油するつもりだったのだ。
腰越から江ノ島は1分、海はベタ凪でとにかく静かだ。江ノ島水族館もあっという間に通り過ぎて、いよいよ対向車線に件のGSが見えてきた。GSを過ぎたところに右折の信号があるので、タイミングを見て斜線を変え、対向車線が開くのを待つ。停車するまでに減速しておけばよかったのだが、できていなかったのでギアを下げようとするも、停車してしまうとなかなかギアがかまない。走行している間にエンストしてしまった。慌ててリスタート。車体を揺らしてからニュートラルに入れてキック、そして発進。後続車はいなかったが、いたらあせるだろうな。
Mikeyから、停車時にギアが入らないケースの話は聞いていたので、納車直後から落ち着いて対処してきたつもりだったが、やはり道の真ん中でそれが起きるとあせる。停車前はギアを落としてとまるように心がけよう。この後、何度も停車後のギアダウンに失敗する。今後の課題になった。
そんな苦労をしてUターンしたというのに、問題のGSが開店前でいやがりましたので、あきらめてきた道を引き返した。江ノ島水族館の前までいき、そこのコンビニに入ってコーヒーを買う。腰越あたりから冷え切ってしまっていて、寒くて寒くて。暖かな缶コーヒーのぬくもりが気持ちいい。なるほど先輩ライダー方、これが寒い季節の缶コーヒーですね! 味よりもまずその暖かさが気持ちをほぐしてくれる。ほぐれたついでに江ノ島水族館と江ノ島の写真をパチリ*2

江ノ島を望む。右に移っているのが江ノ島水族館エントランス

この後、江ノ島の先で左に折れて鎌倉山を抜けて帰りコースと、もとの道を淡々と戻るケース、二つのコースがある。コーヒーを飲みながら少し迷ったが、考えてみたら給油ができていない。鎌倉山の方向へ行った場合、給油できるポイントが思いつかなかった。いくら燃費が良いといっても、先のことが気になる。昔乗っていたキャブ車のPeugeotもそうだったし、MikeyのAPEもそのようだが、ガスの残りが少なくなると段々とエンジンが不調になってくる。それは避けたかったので、元の道を引き返すことにした。
再び腰越を抜けて七里ガ浜へ。七里ガ浜のほぼ真ん中のセブンイレブンがある信号で、またしても停車時のギアダウンに失敗してニュートラルに入らず、そのままストールしてしまう。後続の音ロードバイク(原動機なし自転車)に手を上げて謝り、脇へそれて再始動する。再始動する際、習慣付けようとコンビニでフューエルコックを閉じていたことを思い出してコックを開いた。危うくなんちゃってガス欠でストールするところだった。危ない危ない。
いろいろ面白いもので、R134のような流れの速いところではギアアップがきれいに決まる。どんどんと4速まであげてしまい、そこから定速度走行へ移る。慣れないこともあるのでとにかく法制遵守。車で磨いた体感速度計は大体正確で、まぁこんなものだろうとスピードメータを読むと30km/h。後ろの車には邪魔だろうが、こればかりは致し方ない。
稲村ガ崎の手前で左折して、極楽寺の方へ上っていくことにした。わき道に入ってすぐに江ノ電の線路を越える。初めての線路越え、まずは一時停止、と足を付いてストール。誰もいないのでのんびり再始動して線路を越える。すぐに同じ線路をまた越えるので、今度はギアダウンを慎重にして、成功。極楽寺駅の脇の坂は3速に落として、そのままで長谷へと下る。快調なり。

鎌倉に訪れる観光客は多く、大体が連なって練り歩いているのだが、鎌倉はさほどに徒歩での移動が気持ちよい街である。というのも、路地が多くそこかしこに歴史的な建造物が残っているからで、景観が目にやさしい。バイクで走っていても、飛び込んでくる光の様子が大変によろしい。星の井を過ぎて長谷方面へ。観音前で信号を右折、海岸通を下馬四角まで進む。ちなみに御成商店街に入るところの八百屋は朝早くから遅くまでがんばって営業していて値段も安いのでお勧め。
再び戻ってきた若宮大路を海まで進んで、さっきは敬遠したGSに入る。これがまたセルフ給油の店だったりして、給油よりも清算の方法に戸惑ってしまった。隣でリッターバイクがさらっと給油をして先に出て行く。彼はこれから箱根方面にでもツーリングなのかな。後ろ姿を見送って僕は家へ。帰宅後、一昨日の雨でぬれた分を清掃して、細部の確認をし、カバーをかけて仕舞う。明日も乗れるといいんだけど。
本日の走行距離はメータ読みで5389.0kmまで。約34km走ったのかな。けっこう走ったな。走行時間は休憩含め2時間弱でした。

*1:名前は鞠号にしました。それが何か?

*2:パチリ、という擬音はデジカメ時代をどこまで生き残れるのだろう