蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

20170916

喘息が出かかっているようで少し息苦しい。
昼過ぎ、夕飯の買い物に出たついでに久々にたらば書房に寄る。入り口正面の平台に『月の満ち欠け』が無い。『影裏』は一番いいところにあり、仕入れの不具合でなく店のポリシーかな。棚差しされた「さ」の列にも佐藤正午本がない。

同じく平台に河出から出たECDの新刊。ちくま文庫からもECDの新刊が出るはずで、なんだか生きながら追悼されてる感じがする。病は治らないにしても彼が長く行けますように。
しかしこの本、印刷が薄いなあ。本文、スミでなく褐色の特色かもしれぬが、老眼が始まっているらしい僕の目では裸眼で判断がつかない。ただ薄く見える上にさらに表裏の刷りムラが目立ってモヤモヤする。いいデザインなのにもったいない。
日本の文芸棚はいつも流してしまうけれど、海外文学と人文系の棚は相変わらず眺めていて読みたくなる本ばかり。ケルテスのOn Readingが面陳になっていて、これはネットで見たきりで初のナマでの出会い。欲しい。
嬉しい気持ちでずらっと並んだ本を見ているうちに、だんだん息苦しくなってくる。欲しいものだらけなのに、時間も財布も間に合わない。焦りの感覚で、それはあまり役に立つものではないけれど、それでも勝手に湧いてくるのだから致し方ない。
嵐直前。テンション低いいちにち。