蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

ブックオフ+DNP+講談社+小学館+集英社=?

はてブでこの件がここまで浮上するとは思っていなかったので、正直ちょっと驚いていたのだけど、近頃DNPがもうどこにでも出てきてこう...。一応印刷業界にいるものとしてはなんとも気持ち悪いというのが本音です。まぁ、中小のボヤキと思って下さい。それはさておき。
本件、在庫の流動化を目指しているのかな、と思っていたのですが、コミックスなどの動きを牽制する流れも考えられるのですね。そこまで考えてはいなかったので、なるほど、と思ってしまいました事よ。とはいえ、コミックス自体が低迷している現在、牽制する、というよりはやっぱり積極的に不良在庫を回転させたいのかな、とは思ってしまうのですよね。id:chakichakiさんは下のように、新刊書店が出版社から半分見限られた、とおっしゃってますけれども、今後新刊の流し方自体が変わってくる事もあるのかな、とも思いました。

ついでに言うと、今回の話って、要は新刊書店抜きの流通を大手が始めますと宣言したようなもので、新刊書店が出版社から半分見捨てられたって話でしょ?というようにも捉えることができます。そういう意味では、驚いたと同時に、どうしようもなく憂鬱な気持ちになったことは事実。衝撃的すぎる…。

書物の流通はもう10年以上、再販制度に絡めた議論がされてきていますけれど、実際に消費者の目にこれは変わった! というように見える変化は無く、小規模書店が次々と消えて行く現状の中では、こういう流れもああなるほどねぇ、という感じがしてしまいます。ブックオフはほとんど利用しませんが(近くに無いので)、それでもたまに覗くと、ジャンルによっては新刊書店より品揃えが良かったりして、消費者はそれでけっこう満足してしまいますよね。
本が売れないよりは、どんな形であれ売れてくれた方がありがたい訳で、書店も大型書店、コンビニのようなジャンク書店(失礼。でも、ブックオフなどジャンクとしか言いようがない)、ニッチな方向に力を入れた専門書店にどんどん再編成されていくのだろうなと考えてみたりします。これだけ大型書店とジャ...ブックオフ系の大型古書店が増えると、中小の書店はニッチな方向に行くしかないと思うんですけど、どうなんでしょうね。少なくとも僕は、そうした小さな書店に行きたいなぁ、と思うのですが。
(また例によって例のごとくとりとめのない第一稿になってしまいました。書き直す可能性大です。)
しかし、現場の方のBlogは面白いですね。シュリンクの記事、

この店の新刊コミックおよびライトノベルはすべてシュリンクがかかっていました。売場には誰もいません。

次に中古本の売場です。こちらは立ち読みの方でいっぱいです。

これじゃ新刊のほうは売れないでしょう?と考えるのは間違いです。どっちも売れるのです。要は使い分けというスタイルが進化したということなんだと思います。書店に期待されている役割が、コミックに関しては10年前と違ってきてしまったということではないでしょうか。

僕は中身を確認したいので、最近よく見かける、前半だけ読めるようになっている見本がいいですね。ただ、あれを導入すると、見本用の汚れる本が各タイトル1冊ずつ必要ですし、しかも書店の方は手作業で作らなければならなくなりますよね...。そうなると、やっぱり全点シュリンクになるのかなぁ。古本と新刊が同一店内にあるという上の書店は魅力的ですね。古本で内容を見て、気に入ったら(新刊を)買えますから。