蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

夜、空を見上げながら歩く。星空は怖くて、つい何度も何度も見上げてしまう。火星が一際明るい。これだけの距離をもってしてもまだ赤く見えることに畏怖する。火星探査機からの映像を見ても、そこは一面の砂の大地で、当然ながら誰一人おらず、その無辺なる孤独感に身体の芯が震えそうだ。火星から見た地球はやはり青いのかな。空は暗く深くて、そんな中に小さな地球はさらに小さな命を無数に載せて、それでも宇宙の広さから見ればそんな命は微少な存在で、孤独だ。いつから宙が怖くなったのだろう。繰り返し見上げながら考えている。