蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

For the rest of us

村上春樹の新刊『1Q84』が世間を賑わせています。書店でその姿を確認したいのですが、入荷>完売となっており、未だに入手出来ておらず。ところでその1984年から驚く事に既に25年が経過しています。1984年当時、私はまだ青春の入口で悶えており、それはなんだかついこの間のような気もするのですが、年齢比で考えると人生の7割近くは1984年以降で費やされているのでした。ああ。
1984年というとApple ComputerからMacintoshが発売された年です。そもそもPersonalなComputer、いわゆるPCの市場はAppleが切り開いたものでしたが、その市場は瞬く間にBig BlueことIBMに奪われ、Appleは奪還に燃え上がりました。起死回生を狙ったAppleが発表したのがこの、新しいOSを備えたコンピューター、Macintoshだったのでした。詳しい歴史は既にあちこちで書籍等に鳴っているから割愛しますが、このMacintosh発売当時のAppleのキャチコピーが『For the rest of us』でした。
大勢から外れた人たちの為のComputer。ビジネスライクなCUIに対して、直感的な操作を約束するGUIとそれを容易に操るマウスというデバイス。AppleはPalo Alto研究所で発見したこれらの新技術を巧みにパッケージ化しました。当時「海軍に入るよりも海賊たれ」と豪語していた現Apple社のCEO、スティーブ・ジョブズがいわばRemixしてしまった訳です。
今にしてみると、いろんな意味で時代を先取りしていたのだな、と思わずにやにやしてしまうわけですが。
しかしつくづく、自分はこの「us」に成り下がったなと感じる今日この頃。いかんなこれでは。