蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

平明な文章

Going My Wayでkengoさんの文章を読んでいていつも思うのだけれど、平明な文章が持つ力はなかなかに凄い。情報の質もさることながら,その述べ方で伝わり方は大きく変わる。くどくどだらだらしつこい文章を常としている自分としては,大いに見習うべきところがあると、反省をしてみたりする。
kengoさんの記事には無駄がない。わかりやすい文章,読者に語りかける文体で、簡潔に内容を述べている。構成も,サイトトップで表示される各記事のヘッダ部分*1できちんと概略をつかませ,忙しい読者や、サイトをぶらりと訪れた読者にも、自分の伝えたい事を伝えてしまう構成になっている。これは簡単そうでなかなかに難しい事だ。
言葉を重ねて内容の濃そうな文章を作る事は,実はそれほど難しくない。しかし、簡潔に伝えたい事を伝える事には、高等な技術を必要とする。例えばデザインと同様で,シンプルなものほど、その背後にあるプレゼンの技術は高い。現行のiPod Shuffleはなかなかに素敵なデザインだと思うが,機械の持つ機能を最低限にして最大の形にまとめた,その技術はものすごいと思う。kengoさんのサイトのまとめ方にも、なにか通ずる物を感じる。
Going My Wayをきっかけにだらだらとそんな事を考えていたのだが,これはどのサイトにも通じる事なのだと思う。シンプルな物ほど,実は難しいのだ。平明な言葉は、難解な言葉の何百倍もの力を時に発揮する。切れ味鋭く読み味まろやかな記事なんて,書いてみたい物だ。

*1:Read Moreまでの前半部分,あれ、なんて言うんだろう