蝸牛日記(Pseudomenos版)

嘘ばかりの日記です

人気のない正月

First sunset 2021, Yuigahama, Kamakura

晦日

地元のお寺に除夜の鐘を打ちに行く息子に付き合って家を出て、帰路家族と分かれて街の方へ。あちこちの寺から聞こえる除夜の鐘の音を聞きながらブラブラと歩く。鎌倉宮には酒まんじゅうが出ていない。荏柄天神には焚き火がない、ついでに甘酒が出来ていない。白旗神社には灯りがない、三浦氏滅亡の地と知ってからは夜は薄気味悪く、正月でも真っ暗な様はなおさらだ。

コロナ騒動で終夜運転が無くなった横須賀線、町中もさぞや人出がないだろうと思っていたが、八幡宮周辺は予想以上にがらんとしていて、若宮大路が駅前から八幡宮までみっしりと埋まった風景を知っているから、ありえないと言いたくなるような光景で大変に面白い(不謹慎)。

大人は参拝に出ていない。主に10台後半から20代前半と思わしき若者が参道にバラバラと集まっていて、金も行き場もないが正月に浮かれて友達ととりあえずやってきたという風情だ。眉が殆どないツルンとした顔の若いヤンちゃんがはしゃいでいるが、周りが寂しすぎて可愛らしく見える。

八幡宮に屋台は出ているが隣の屋台とのスペースを広くとっていて寂しい。卓のある屋台が出ていないために屋台周辺が静かで余計に寂しい。参拝客も無いので品も回らずやりづらいことだろう、テキ屋の親父さんたちも表情が冴えない。 そもそも飲酒の気配がないので大変に静かだ。

いつものバー屋に顔を出して、2時間ほどダラダラと飲む。知り合いがいるというもう一軒に河岸を変えて4時過ぎに店を出る。屋台でたこ焼きを買って食べながら戻る。妙に冴えていて、このまま仕事をしようかと思いつつ、仮眠。

元旦

9時前に一度起きるも、二度寝して昼に起床。家族でおせち料理。息子が手伝って詰めたというお重、きれいに収まっていて素晴らしい。彩り鮮やかで気持ちがいい。年末に箱根で買った山形の酒を傾けながらいただく。

Onishime, Osechi, Kamakura

Ojyu, Osechi, Kamakura

Nimono, Osechi, Kamakura

Tazukuri and Kuromame, Osechi, Kamakura

3時頃から2号3号と散歩。結局海まで。正月のうちに海に来たかったがあっさり元旦に叶ってしまう。日が暮れる。初日の入りの写真を撮る。ドリーミーな空。湿度があるのだろう。サーファーは相変わらず元旦から海の中。寒い寒いと帰宅。夕食後はNETFILIXで迷った挙げ句「V for VENDETTA」初見。次いでマクロスFを5話から数話見て沈没。

Yuigahama, Kamakura

2日

9時に起きるつもりが10時起床、PCをセットして請求書を作るつもりでメールの整理、ヤフオクの支払いについで結局MBPをポチる。USキーモデルだったのが決め手。人はMBPが無いところで生きていけない。

昼はもちが食べたいと息子がいい、もち米をたいて餅つき。おかまの中のコメをすりこぎで突き潰してそれっぽい感じに。せっせと餅つきに興じる息子氏。楽しそうでよろしい。安倍川、大根おろし、きなこでいただく。旨い。

Mochi, Kamakura

昼食のあと妻と息子と散歩。八幡宮は元旦の倍程度の人出。それでも普段の日曜日よりもいくらか人が多い程度。息子はぶどうアメを食べる。駅前で分かれて、バイトしている2号の様子を見に行く途中に向こうからきた2号とばったり。聞けば15時までとのこと。お茶に誘うが帰るという。

振られたので買い物をして、こいけに向かうが当然閉まっておりDrink A Go Goへ。ナマ→レモンサワー。振る舞い酒とのことで樽酒をいただく。お供は正月課題図書の『楽園とは探偵の不在なり』。読み口軽く、今のハヤカワらしいといえばらしい文体。孤島の館ものという王道設定に加え、連続殺人がほぼ不可能という世界設定下で最初の被害者が出る辺りまで。

楽園とは探偵の不在なり

帰宅して夕食製作。リングィネ、鮭のクリームソースとトマトのサラダ。トマトのサラダにはゆずとネギ、大根、ザーツァイ、にんにくなどで作ったソースを合わせる。全体に塩味が強すぎた。

20時頃喉の痛みと発熱感あり、風呂に入ってベッドへ。37.2℃マックス程度の微熱。喉風邪か。「ベイビー・ドライバー」を見てから『楽園とは探偵の不在なり』を読みつつ沈没。

3日

9時起床。ネギ、生姜、大根の皮とゆずでお雑煮もどきを作る。味付けは味覇とつゆの素で中華風にして、溶き卵を入れる。PCをセットして今日こそ請求書を。

アメリカのいとこより、伯母が無くなったとのこと連絡あり。看取りのため、入院先から戻ってきていたとのこと、今のアメリカで、そのような最期を迎えられたことは幸せだったのではないかと思う。父含め、父の兄弟筋はみな旅立ってしまった。